
象印の炎舞炊きシリーズの最新トップモデル「NX-AA」と、旧型トップモデル「NW-FC」の違いを比較しました。
人気の炊飯器がモデルチェンジすると、旧型と何が変わったのか気になりますよね。高級機種の場合は、新旧モデルでの価格の違いも気になるところ。
そこで、新型NX-AAと旧型NW-FCの情報を調べたところ、次のことがわかりました。
※表記が省略されただけの可能性あり(詳しくは本文で解説)
※NW-FCのみ「うまみプラス・プラチナコート」仕様
NX-AAの最大の進化ポイントは火力のパワーアップ。
「底IHヒーター」の見直しによって、象印史上最大となる1400W超の大火力を実現しています。
このほかの主な変更点は、機能の追加と廃止、内釜の仕様変更など。
で、気になる実売価格については、NX-AAはNW-FCより高めです。なんせ新製品ですからね。
以上の点を踏まえると、NX-AAとNW-FCは次のような人におすすめといえます。
このあとの本文では、NX-AAとNW-FCの違いと共通点を詳しく解説します。ぜひ目を通して、炊飯器選びの参考にしてみてください。
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NX-AAとNW-FCの違いを比較
炎舞炊きシリーズの新型NX-AAと旧型NW-FCの主な違いには、次の9点があげられます。
以上9つの違いを順番に見ていきましょう。
ごはんを炊く火力
NX-AA | NW-FC |
---|---|
NX-AA10(5.5合炊き)|1440W NX-AA18(1升炊き)|1460W | NW-FC10(5.5合炊き)|1240W NW-FC18(1升炊き)|1370W |
NX-AA最大の特長は、象印の炊飯器で最強の大火力※。
NW-FCとくらべて、1升炊きモデルは90W、5.5合炊きモデルは200Wも火力がアップしています。
象印によると、NX-AAの開発では「底IHヒーター(熱源)」の見直しを行ったとのこと。
具体的には、コイルの小型化と火力アップを実現して、炎舞炊きに欠かせない「部分的な集中加熱」を強化しています。
この改良によって、炎舞炊きトップモデルの心臓部「3DローテーションIH構造」がパワーアップ。
象印では明言していませんが、NX-AAで炊けるごはんの味はNW-FCよりおいしくなったと考えられます。おいしくならなかったら、改良する意味がないですもんね。
ちなみに「3DローテーションIH構造」とは、6つのIHヒーターを使い、内釜のなかで激しく複雑な対流を起こすシステムです。このシステムの詳細は後述します。
※火力=炊飯時の定格消費電力
内釜と内ぶたのコーティング
NW-FCの内釜と内ぶたには「うまみプラス・プラチナコート」が施されていますが、NX-AAにはこのコーティングがありません。
「うまみプラス・プラチナコート」とは、プラチナナノ粒子と遠赤外線の効果によって、ご飯の「還元糖(甘み成分)」と「アミノ酸(うまみ成分)」を引き出すコーティングです。
新モデルNX-AAでこのコーティングが省かれた理由は不明。
「うまみプラス・プラチナコートがなくても、新型の性能なら十分においしいごはんが炊ける!」と、象印では判断したのかもしれませんね。
ごはんの炊き方と味を調整する機能
NX-AAでは、ごはんの炊き方や味を調整する新機能が追加された一方で、NW-FCにあった一部の機能が廃止されています。
ただ、後者については、製品紹介や仕様表から表記が省略されただけかもしれません。
そんな、追加・廃止(?)された機能を順番に見ていきましょう。
新機能「お好みごはん診断」
NX-AAには新機能「お好みごはん診断」が搭載されています。
こちらは、ごはんの炊き方をユーザー好みに調整する「わが家炊き」の新機能。
「3つのアンケートに答えることで好みの炊き方に手早く近づけられる」というもので、「わが家炊き」をはじめて使用するときに表示されます※。
なお、「わが家炊き」の詳細は後述します。
※アンケートは「わが家炊き」使用後に回答することも可能です
炊き上げ圧力
NX-AAでは、NW-FCに搭載されていた「炊き上げ圧力」が廃止されています。
「炊き上げ圧力」とは、炊飯の蒸らし工程に入る前に1.3気圧の高圧力をかけて、水に溶け出ていた甘み成分をごはんに染み込ませる機能です。
NX-AAの製品紹介や仕様表では、この機能の表記がなくなっています。
ただ、NX-AAも最大1.3気圧まで圧力をかけられるんですよね。
ということは、炊飯の蒸らし工程で1.3気圧をかける仕様になっている可能性があります。
少なくとも、NX-AAの炊飯性能がNW-FCより劣る、ということはないでしょう。
人工知能AI炊飯
NX-AAでは、NW-FCに搭載されていた「人工知能AI炊飯」が廃止されています。
「人工知能AI炊飯」とは、炊飯器を使う環境(室温など)に応じて、ご飯の炊き方や保温を自動調整する機能です。
NX-AAの製品紹介や仕様表には「人工知能AI炊飯」の解説や表記がありません。
つまり廃止されたと考えられるのですが、1つ気になる点が。
人工知能AIで保温温度をコントロールする「保温見張り番」という機能がNW-FCには搭載されているのですが、同じ機能がNX-AAにもあるんですよね。
ということは、人工知能AIはNX-AAにも備わっているのかもしれません。
ユーザーサポート機能
NX-AAでは、「アドバイス機能」と「ヘルプ機能」が新搭載されています。
「アドバイス機能」とは、「おいしく食べるコツ」や「内ぶたセットのお手入れ」などの情報を確認できる機能です。
「ヘルプ機能」では、機能説明やメニュー説明などを確認できます。
ちなみに、NW-FCにも「WEBで確認」というサポート機能が備わっています。
こちらは、取扱説明書や使い方動画などの2次元コードを、液晶ディスプレイに表示する機能です。
表示された2次元コードをスマホなどで読み取ることによって、各種の情報を確認できます(NX-AAにも搭載)。
液晶ディスプレイ
NX-AAの液晶ディスプレイには、見やすく直感的に操作できる「カラータッチ液晶」が採用されています。
NW-FCの液晶ディスプレイもタッチパネルですが、こちらはモノトーン表示。
わずかな違いですが、モノトーンよりカラーのほうが高級に感じる人は多いかもしれませんね。
本体サイズ
NX-AA (幅×奥行き×高さ) | NW-FC (幅×奥行き×高さ) |
---|---|
NX-AA10|26×33×24(47.5) NX-AA18|29.5×36×27(53.5) | NW-FC10|26×33×23.5(47.5) NW-FC18|29.5×36×26.5(53.5) |
NX-AAの本体サイズは、5.5合炊きモデルと1升炊きモデルともにNW-FCとほぼ同じ。
ただし、高さのみNX-AAのほうが0.5cm高くなっています。
といっても、フタを開けたときの高さはNX-AAとNW-FCで同じですから、置き場所に必要なスペースは新・旧モデルで変わらないと思ってよいでしょう。
お手入れのしやすさ
NX-AAの内ぶたは食洗機対応になっています。
一方、NW-FCの内ぶたは食洗機に対応しません。
NX-AAは「お手入れのしやすさがNW-FCよりアップした」といってよいでしょう。
付属品の素材
NX-AAには、バイオマスプラスチック素材「Prasus(プラサス)」でできた「立つしゃもじ」と計量カップが付属します。
バイオマスプラスチックとは、再生可能な有機資源を原料に含む、環境に配慮したプラスチック素材です。
NW-FCにも「立つしゃもじ」と計量カップは付属しますが、こちらはバイオマスプラスチック製品ではありません。
ただ、NW-FCの「立つしゃもじ」には、AG+抗菌加工がほどこされています(本体プッシュボタンもAG+抗菌加工されています)。
NX-AAの「立つしゃもじ」やプッシュボタンは抗菌加工がされていません。
消費電力
NX-AA | NW-FC |
---|---|
【炊飯1回あたりの消費電力】 NX-AA10|148Wh NX-AA18|179Wh | 【炊飯1回あたりの消費電力】 NW-FC10|151Wh NW-FC18|181Wh |
【保温1時間あたりの消費電力】 NX-AA10|17.2Wh NX-AA18|22.5Wh | 【保温1時間あたりの消費電力】 NW-FC10|16.5Wh NW-FC18|21.8Wh |
NX-AAは大火力を実現したモデルですが、炊飯するときの消費電力量はNW-FCより低くなっています。
ただし、保温1時間あたりの消費電力量は、NW-FCよりNX-AAのほうが高くなっています。
といっても、新・旧モデルの消費電力量の違いはわずかなもの。
どちらの機種も、使用にかかる電気代はほぼ同じと思ってよいでしょう。
NX-AAとNW-FCの共通点
NX-AAとNW-FCの主な共通点には、次の9点があげられます。
各共通点の詳細を見ていきましょう。
炎舞炊きの心臓部「3DローテーションIH構造」
NX-AAとNW-FCの加熱システムには、象印独自の「3DローテーションIH構造」が採用されています。
「3DローテーションIH構造」とは、6つの「底IHヒーター(熱源)」を2つ1組で順番に作動させて、内釜のなかに縦横無尽の激しい対流を起こすIHシステムです。
この対流でお米が舞い上ることにより、粒立ちがよく甘みのあるごはんが炊き上がる、というのがNX-AAとNW-FCに共通するセールスポイントとなっています。
ちなみに、「3DローテーションIH構造」は炎舞炊きシリーズの最上級モデルにしか搭載されていません。
下位モデルである「NW-UT」と「NW-NA」にも「ローテーションIH構造」が搭載されていますが、こちらは4つの底IHヒーターを使うシステムとなっています。
内釜の基本構造(豪炎かまど釜)
NX-AAとNW-FCの内釜には「豪炎かまど釜」が採用されています。
「豪炎かまど釜」の特徴は、アルミとステンレスにくわえて鉄を素材に使っていること。
発熱効率と蓄熱性に優れる鉄をステンレスに組み込み、内側を熱伝導性の高いアルミとすることで、大火力を活かした炊飯ができるようになっています。
なお、先に解説したように、NW-FCの「豪炎かまど釜」には「うまみプラス・プラチナコート」が施されています。
おいしさを管理する6つのセンサー
NX-AAとNW-FCには、炊飯や保温を管理する次の6つのセンサーが備わっています。
蒸気、ふた、底、圧力の4センサーは、ごはんをおいしく炊くために使われます。
釜内の温度をセンサーで計測して、ふきこぼれる寸前の大火力をキープ。圧力もこまめに調整することで、ふっくらした食感のよいごはんを炊き上げます。
うるおいセンサーと室温センサーの役割は、保温温度のコントロール。
フタの開閉と室温を検知して、ごはんがおいしく保温されるように温度を調整してくれます。
好みの炊き上がりに調整する「わが家炊き」「炊き分けセレクト」
NX-AAとNW-FCには、ごはんの炊き上がりを調整する「わが家炊き」と「炊き分けセレクト」が備わっています。
わが家炊き
「わが家炊き」は、ごはんの感想を入力するだけで、好みの食感に近づくように次回の炊き方を微調整してくれる機能です。
NX-AAとNW-FCの「わが家炊き」は、炊き方が121通りと豊富。
これだけの炊き方があったら、ごはんへのこだわりが強い人でも、好みの食感にたどり着けそうですよね。
ちなみに、おなじ炎舞炊きシリーズでも、NW-NAとNW-UTの「わが家炊き」は81通りとなっています。
炊き分けセレクト
「炊き分けセレクト」は、白米と無洗米の食感を手動で調整できる機能です。
その日のメニューや自分の好みに合わせて、かたさ3段階、粘り5段階の合計15段階に炊き分けできます。
ちなみに、炎舞炊きシリーズのNW-NAとNW-UTにも炊き分け機能はありますが、こちらは炊き方が7通りの「炊き分け圧力」となっています。
最長40時間おいしさを保つ「極め保温」
NX-AAとNW-FCには、炊いたごはんのおいしさを最長40時間まで保つ「極め保温」が搭載されています。
40時間もおいしさをキープできるのは、底センサーによる温度コントロールのおかげ。
水分がなるべく蒸発しないように温度調整して、ごはんのパサつきを抑えてくれるんですね。
炊飯できるお米の種類とメニュー
NX-AAとNW-FCで炊飯できるお米の種類やメニューは同じです。
両モデルで炊けるお米は白米、無洗米、玄米の3種類。
メニューには、「雑穀米」「麦ごはん」「おかゆ」「粒立ちがゆ(粒感が強いおかゆ)」「すしめし」「白米特急(白米1合を15分で炊く)」など20種類以上が用意されています。
使うたびに洗うパーツ
NX-AAとNW-FCの使うたびに洗うパーツは、内ぶたと内釜の2点のみ。
両モデルには吹きこぼれ防止の「蒸気口セット」がないため、内ぶたと内釜を取り外して洗うだけで使用後のお手入れが完了します。
ちなみに、NX-AAとNW-FCは本体のお手入れもお手軽。
トップパネルやフレーム、庫内がフラットなデザインのため、汚れをサッと拭き取れます。
本体デザイン
NX-AAとNW-FCの本体デザインは、「おひつ」や「うつわ」をイメージした、丸みがあって親しみやすいフォルムになっています。
一見するとシンプルなカタチですが、ふちどりがシャープで高級感もあります。
なお、NX-AAとNW-FCのカラーラインナップは、黒系と白系の2色です。
カラー名は、NX-AAが「黒」と「白」で、NW-FCは「濃墨(こずみ)」と「絹白(きぬしろ)」。
このようにカラー名に違いがありますが、どちらのモデルも本体色のアルファベット表記は「BZ」と「WZ」になっています(同じ色なのかどうかは不明)。
保証期間
NX-AAとNW-FCの保証期間は、本体が購入から1年間、内なべのフッ素加工は購入から5年間まで保証されます。
NX-AAはこんな人におすすめ
NX-AAは次のような人におすすめです。
NX-AAは象印の最新フラッグシップ炊飯器、つまり象印の現在最高の炊飯器です。
ごはんの味をとことん追求したい方には、使ってみる価値のあるモデルだといえるでしょう。
ラクにお手入れできる高級炊飯器が欲しい方にもNX-AAはおすすめ。食洗機で内ぶたが洗えるので、毎日のお手入れの手間をちょっと省けます。
「お好みごはん診断」で好みの炊き方を手早く見つけられることも、NX-AAの魅力です。
「最高級モデルの実力を引き出して、なるべく早く自分好みの炊き方で楽しみたい!」という方には、NX-AAがおすすめです。
NW-FCはこんな人におすすめ
NW-FCは次のような人におすすめです。
NW-FCの実売価格は、NX-AAよりも5〜6.5万円ほど安価。
旧型モデルとはいえ、これだけの価格差があるなら、コスパのいい高級炊飯器として選ぶ価値は高いといえます。
「うまみプラチナコート」もNW-FCの魅力。コーティングによって引き出される甘みやうまみが気になるなら、NW-FCをチェックしてみるとよいでしょう。
「立つしゃもじ」とプッシュボタンにAG+抗菌加工がされていることも、NX-AAにはないNW-FCの特長です。
抗菌性に優れる高級炊飯器をお求めの方には、NW-FCがおすすめです。
NX-AAとNW-FCの違いを比較まとめ
はじめて「3DローテーションIH構造」を採用した炎舞炊き「NW-FA」が登場したのは2022年のこと。
「NW-FA」「NW-FB」「NW-FC」と続いて、最新型NX-AAでモデル名が大きく変わりました。
おそらくですが、NX-AAは炎舞炊きの新世代フラッグシップモデル、ということなのでしょう。
ここまでに解説したように、NX-AAの魅力は象印史上最強の大火力。最新大火力IHで炊き上げたごはんを試したい方は、ぜひNX-AAをチェックしてみてください。
一方、NW-FCはコスパが優秀。比較的お手ごろな価格で高級炊飯器を試したい方には、NW-FCがおすすめですよ。
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